この度、金津創作の森では、郷土が育んだ院展作家 土屋圀代の個展を開催します。あわら市出身の土屋は、美術大学で日本画を学んだ後、1969年、戦後福井の前衛美術運動「北美文化協会」との出会いから現代美術に転向し、レントゲン写真を使った点描画や映像など、多様な手法で活発な活動を展開します。90年代、父親の死を機に曼荼羅を描き、仏画などの日本画に回帰。近年は風景や自然を題材に院展を中心に活動し、繊細な描写で見る人の心に深い安らぎを与えてくれます。本展では、これまで描き続けてきた院展作品を中心に、初期の現代美術作品も含め約60点の作品を通して、今も活躍中の異色の作家の軌跡をたどるとともに、土屋の表現の多様性と妥協を許さない制作姿勢を紹介し、作品の魅力に迫ります。
1946年、福井県あわら市生まれ。1969年、金沢美術工芸大学 日本画科卒業。1970年~1990年、横浜市・川崎市立中学校の美術家教師として20年間勤務。以降、専門学校、川崎市立高校の美術科非常勤講師として2014年まで勤務。
<画歴>